ITストラテジスト試験に合格するには

ITストラテジスト試験とは

このページを見た方はITストラテジスト試験に興味がある方ですね。恐らく、「最難関のIT資格」、とか、「十数時間で合格することができました。」とか。ネットを検索すると様々な情報が出てきます。では、実際のところはどうなのでしょうか?この記事では、合格した私の考えも交えながら、合格するための方法を書いていきます。
参考リンク:ITストラテジスト試験

必要とされる知識

これはまさに「経営の知識」と「ITの知識」です。経営の知識は経営戦略やマーケティングを中心に学習した経験があれば試験対策のために何かを追加で勉強しないといけないということはありません。ITの知識は応用情報技術者試験合格レベルの知識があれば問題ありません。経営学の学習経験がない方はテキストでインプット学習が必要になります。おすすめのテキストを示しておきます。わたしはTACのテキストで学習して合格しました。
 TACのテキストは本当におすすめです。

学習方法

午後2の論文は用意をしてしまえば、それ以上時間はかかりません。いちばん時間がかかるのは午前2で、次が午後1です。

午前1

こちらは、応用情報技術者試験に合格して免除をゲットするのがベストです。応用情報技術者試験合格から2回ITストラテジストが午前1免除で受験できます。午前1が免除でない方は高度区分の午前1試験の過去問を10回分こなせば良いです。私はこの方法で午前1を突破したことがあります。午前1を突破すれば以後2年間は午前1が免除されます。

午前2

私自身はここに一番時間をかけたような気がします。平成21年から直近のITストラテジスト試験の午前2の過去問題を演習しました。25問中15問が合格ラインです。毎回70%前後取れればOKです。

午後1

過去3年分くらいの過去問題をしっかりと解くことが重要です。ここをおろそかにすると足元をすくわれます。私は4回ITストラテジスト試験を受験しましたが、2回午後1で不合格になりました。正答の多くは問題文中にある場合もありますし、問題文中の内容にITストラテジストの視点を加えたものが正答になることもあります。よく現代文の試験とか、国語の試験とネット上で見ることがありますが、あながち間違いではないと思います。問題文を読む前提として、経営とITについての知識が必要になるということだけです。
 午後1を通過できた年と通過できなかった年を比べたとき、気づいた重要なポイントがあります。それは
「ITストラテジストになったつもりで問題を読み、その問題中の課題を解決する。」
この感覚をもって問題に取り組めるかどうかはとても重要であると思います。

午後2

高度区分の試験で論文がある試験は難しいと言われています。確かに初めてITストラテジスト試験を受験したときは午後2の論文はC評価でした。受験した当初は「これ、いけるっしょ!」と余裕をぶっこいていたのですが、後日、書いた論文について反省してみました。反省することはとても大事です。反省して気づきました。「こりゃC評価だわ」と。
 字が汚くても答案は読んでもらえます。私はびっくりするぐらい字が汚いです。でも、採点者の方は私の答案を読んでくださり、合格と判定されました。字はていねいにかかなければいけないのはもちろんなのですが、字が汚いことは不合格の原因にはならないということを実感できました。字が汚い方も安心してください。一生懸命書けばちゃんと採点者の方に読んでいただけます。
 論文合格のポイントはとてもシンプルです。論文の書き方のルールにそって、問題文で問われていることについて答えるだけです。ただそれだけです。ご自身の経験だからといって、聞かれていないことを書く必要はありません。ITコンサルタントの経験がなくとも、特定の業界を想定し、自分自身ならどうするかという考えを元に問題文で問われていることだけについて、論述すれば良いのです。システムの大小も関係ありません。経営者が考える経営戦略に対して、成功できるようにIT戦略を提案すればよいのです。ちなみに私は画像認識のAIを利用した洋菓子の販売代金計算の仕組みによる販売スタッフの教育コスト削減と、顧客のタブレットやスマートフォンから事前に洋菓子を予約注文できる仕組みで論文を書きました。
 論文を書くときに意識したのは、ITの専門家としての提案であり、経営者への経営戦略の提言ではないということも強く意識しました。これは、高度区分の書籍を執筆されている三好 康之先生がYoutubeの動画でも言われていました。三好先生のYoutube動画はとても参考になります。三好先生のおかげで私は合格できたと言っても過言ではありません。
参考リンク:三好 康之先生のYoutubeチャンネル
 私が学習に利用したテキストをご紹介します。
 
このテキストの良いところは、解答論文の書き方のアドバイスが独特で、この本のとおりに書きすすめると、論文全体がしっくりきます。おすすめの一冊です。
 
このテキストの良いところは実際の論文の事例が豊富に載っているところです。何をどう書いてよいかがわからない方は事例のページがとても役に立ちます。 

この試験は本当に難しいのか

私自身は4回目で合格しましたが、受験をしようと思った当初は、一発で合格できると思っていました。なぜなら、経営学とITを学んでいれば、新たに勉強することはそんなになかったからです。ここからは私のITストラテジスト試験の合格までの軌跡です。

平成28年度に初受験。論文でC評価で撃沈。この時は問題文の設問に対して論述できていなかったのが敗因でした。

平成29年は午後1で敗退。自己採点では65位だったので、正直ショックでした。論文は、令和元年の試験で合格したときの論文の内容とほぼ同じものを用意していました。

平成30年も午後1で敗退。自己採点で67点くらいでした。かなり凹みました。論文は、令和元年の試験で合格したときの論文の内容とほぼ同じものを用意していました。

令和元年度、合格。午後1の自己採点と実際の得点がバチッと合いました。4回がんばった甲斐がありました。合格発表の日から1週間くらい浮かれていました。

私のこれから

 もう少し情報処理技術者試験を頑張って合格していこうと思っています。これからの予定
2020年
受験日未定 AWSソリューションアーキテクト プロフェッショナル
  4月データベーススペシャリスト(今回5回目の受験)
  7月中小企業診断士1次試験
10月中小企業診断士2次試験(1次通過したら)
10月 システムアーキテクト試験
12月 中小企業診断士 2次試験(10月合格したら)
2021年
  4月 プロジェクトマネージャ試験

まだまだ学ぶことはたくさんあります。勉強して、みんなでまだ見ていない景色をみましょう!

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